ホヤ(特にカタユウレイボヤ)では、孵化後に重要な発生過程-幼生神経組織の成熟、遊泳行動を司る尾部の吸収-を経る。この過程は「変態」と呼ばれ、成体になるための準備期間である。ホヤの変態は主に以下の5つの過程に分けられる。付着器による固着、尾部のアポトーシス退化と吸収、被嚢の脱皮、体軸回転、そして成体器官の分化である。したがって、孵化後ホヤ幼生の発生過程の詳述は、幼生器官のアポトーシスや成体器官の起源を理解する上でとても重要である。しかし、今まで細胞レベルでの時空間的描写はされてこなかった。


これまでに、ホヤの発生過程を通した3次元画像および断面画像を描写したFour-dimensional Ascidian Body Atlas(FABA:Hotta et al.,2007, http://chordate.bpni.bio.keio.ac.jp/faba)と呼ばれるstandard web-based イメージを作製した。これらの画像は、Alexa蛍光ファロイジンで染色したホヤのF-アクチンを共焦点レーザー走査顕微鏡(CLSM)で可視化し、3000枚以上の画像を再構築することで得られた。FABAでは受精卵から孵化後幼生までを新たに26ステージに定義した。

本研究では、孵化後の細胞の時空間的形態変化を明らかにし、網羅的発生ステージ表(FABA2)を作製するために、後期の発生ステージ(受精後17.5時間幼生~受精後7日幼若体)にFABAと同様の方法をカタユウレイボヤに適用した。今までのところ、実体顕微鏡によるタイムラプスイメージを行い、そのイメージとCLSMで得られた31ステージに対応する画像を対応させた。これらのデータを使うことで、幼若体までホヤの発生を1細胞/組織レベルで追うことが可能になる。将来は、FABA2は他のデータベース(CIPRO、Aniseed etc.)との統合を考えている。

今回のFABA2は形態比較における発生ステージの標準化と同様に、ホヤ成体において細胞生物学のいくつかの機能研究のガイドラインを設けることに役立つであろう。

 

 


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